2024年3月14日木曜日

一生に一度は行きたい島 第3位が宮古島だって

 

 一生に一度は行きたい島、第3位は宮古島だそうです。

 旅行会社の阪急交通社が、全国の20歳以上の男女500人にアンケートを行った結果が公表されています。

 それによれば、一生に一度は行きたい島の第1位は屋久島、第2位は小笠原諸島、それに次ぐ第3位が宮古島、第4位が石垣島となっていました。


 でも、宮古島なんて簡単に行けるんだから、「一生に一度」なんて言っていないで、サクッと行けばいいじゃん!というツッコミが今回のテーマです。 笑 




 一生に一度とは、「人生において1回切りである様」という意味です。


 小笠原諸島は、確かにそう簡単に行けません。全国で一箇所、東京の竹芝桟橋から船で行くしかありません。それもほぼ週1便しか出航しません。

 それでも、世界自然遺産である小笠原に、生きているうちに一度は行ってみたいというのはよく分かります。


 屋久島は、それと比べるとアクセスは容易ですが、屋久島に行くということが、イコール縄文杉・弥生杉を見に行くということであれば話は変わってきます。
 
 主要な屋久杉の群落を見学するには、徒歩で10時間以上の行程となります。健脚であることは当然の前提として、事前の準備や覚悟も必要です。

 これまた世界自然遺産である屋久杉を、一度は見に行ってみたいという気持ちも分かります。



 それに比べて、宮古島は、メチャメチャ敷居が低い。石垣島だって同じです。

 東京・中部・関西方面から毎日直行便が飛んでるし、島に着いたら、レンタカーを借りでビヤーっと行けば、お目当ての場所に着いちゃいます。

 屋久島や小笠原と肩を並べるのは、なんか申し訳ないほどです。




 先日ANAがタイムセールをしました。

 6月30日までの限定でしたが、羽田・宮古間の片道運賃は、11,370円でした。これは、東京駅から京都駅までの、新幹線のぞみ号の早割り料金とほぼ変わりません。

 しかも、宮古島は、島に行きやすいだけではなく、行ってからのアクセスも容易です。

 空港からレンタカーさえあれば、何処にでも行けます。実際、空港から車で1時間以内で行けない場所は、海中以外には思いつきません。

 
 そうすると、なんで「一生に一度」みたいな話になるのでしょうか。結局沖縄は遠い、さらに離島となれば遙か彼方、というイメージなんでしょうね。




 まあしかし、それならばそれだけの話とも言えます。
 「お前が行き過ぎで、世間の感覚とずれているだけだ。」と言われたら、ぐうの音も出ません。

 しかし、その一方で、宮古島、石垣島、その他離島は、オーバーツーリズムが問題になっています。

 つまり、観光地としては既にキャパオーバー寸前ということです。


 ある人達にとって、宮古島や石垣島は、一生のうちに一度行けたらいいと思っているほど心理的には遠い島なのに、実際の島は観光客で溢れている。

 そう考えると、結構深い問題かも知れません。

 何で簡単に行けるのに「一生に一度」なの?と驚くのではなく、そういう人達が少なからずいるにも拘わらず、島の規模からすれば十分な観光客が既にいる、ということに驚くくべきなのかも知れません。

 


 でも、間違ったイメージだけで足が遠のいているのは、やはりもったいない。

 まあ、一生に一度でもいいから、早めに、日本一美しい(かも知れない)宮古の海を堪能してみてください。


 宮古島は、生活圏としても、普通の場所ですよ。

 ファミリーマートありますよ。吉野家ありますよ。マクドナルドありますよ。大戸屋ありますよ。無印良品ありますよ。ドンキありますよ。ヤマダ電機ありますよ。TSUTAYAありますよ。おたからやありますよ。
 

 東京・中部・関西方面から直行便飛んでますよ。時々激安セールをしますよ。スカイマークやLCCも飛んでますよ。

 気に入ったら、一生に10回くらい行っちゃってもいいですよ。



 阪急交通社の記事は、こちら


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2024年3月6日水曜日

竹富町の訪問税について続報



 竹富町で検討中の訪問税。1回2千円とされていましたが、さすがに高いと思ったのか、千円にするそうです。

 竹富町の訪問税について、その後の情報です。町は迷走気味です。

 (以前の記事は、こちらをご覧ください。)




 琉球新報などが報じたところによれば、町は、住民説明会を開いた結果、観光客らに課す訪問税の税額を、1回2千円から千円に減額し、当初目指していた3月中の議会での可決をあきらめ、6月に延期するそうです。

 議会で成立した後、総務省との協議が必要ですから、少なくとも今年の夏の新税は、完全になくなりました。



 まだ高いけれど、千円なら仕方がないかなと思いがちですが、これは、心理学で言うところのドア・イン・ザ・フェイスです。


 最初に無理なお願いをして断られたら、少しハードルを下げてお願いすると、相手は言うことを聞いてくれる可能性が高くなるというものです。

 よく引き合いに出される例としては、男の子が女の子をデートに誘ったら断られた。そこで男の子は、「お昼ご飯一緒にどう?」と誘うと、女の子はお昼くらいならまあいいかとOKする、というのがあります。


 ちなみに、ドア・イン・ザ・フェイスの名前は、セールスマンが訪問先で、断られた後でもドアから顔を突っ込み、ドア越しにお客さんとやり取りをする姿が由来とされているそうです。


 そもそも、税額は目的と必要性から決められたはず。評判が悪いから半額にしとくね、と言われても、始めからきちんと見積もりしたの?と突っこみたくなります。


 町のHPには、訪問税条例案が掲載されています。

 条例案の第1条には、「竹富町への多くの観光客等の来訪によって発生し、又は増幅する行政需要に対応するため」と書いてありますが、第3条により町が自由に使える普通税となっており、以前に地元紙に報じられたものと変わってはいません。


 また、この中で驚いたのは、5千円で1年間有効の年間パスポートというか、サブスク制度を導入するとか。

 これはもう謎です。税金なのにお得意様割引きがあるんですか。

 そもそも、訪問税はオーバーツーリズム対策でしょ。ならば、6回以上来ればおトクですというのは理屈に合わないと思いませんか。

 



 竹富町には、竹富町観光案内人条例というのがあります。

 主として西表島において、ツアーガイドを免許制にし、エリア毎に一業者がガイドできる客の上限を定め、違反者には罰則を科するという内容が含まれています。


 今、この条例が営業の自由を保障する憲法に違反する、と訴えられています。

 訴えによれば、一業者がガイドできる客数を制限しても、観光客が減らなければ自然環境の保全には繋がらず、実態は、環境保護に名を借りた小規模業者の優遇であり、規制の目的と手段がマッチしていないというのです。

 確かに、一業者当たりの客数を制限しても、事業者や観光客の総数を制限しなければ意味ないし、安全面でいうならば、一業者当たりの客数ではなく、一ガイド当たりの客数を制限すべきです。
 
 事実このとおりであれば、誠に当を得た指摘であり、裁判で町はどのように反論するのか注目されます。


 なお、この条例の第1条には目的として、「観光旅行者等の生命及び身体の保護並びに竹富町の財産である優れた自然環境の保全を図るとともに、とりわけ西表島等における持続可能な自然観光事業を推進し、 もって永続的な地域社会の発展に寄与することを目的とする。」と書かれています。



 また、沖縄タイムスが報じたところによれば、町は、現在禁止されている西表島でのキャンプを、自然体験ツアーに限って解禁することを検討しているとのこと。

 同記事では、地元の公民館の代表は、「キャンプ場以外ではキャンプ禁止と理解しており、十分な説明がないまま許可されるのは納得がいかない」、「ウミガメやアジサシ類、ヤマネコの保護が優先で、キャンプ禁止が望ましいのでは」と訴えたとしています。


 こうした一連の動きをみると、町の姿勢には一貫性がなく、本気でオーバーツーリズム対策に取り組んでいるのか疑問に思うのですが、いかがでしょうか。




 NHKの沖縄NEWS WEB(3月1日配信)によれば、竹富町の前泊町長は、訪問税導入に関し、

 「国や県におんぶにだっこという状況がいつまでも続いてはならない。今この環境をしっかり守り次につなぐために、町民の皆さんにご理解いただきたい」と述べた、

ということです。


 この発言は結構重要なポイントだと思います。

 町の税収は、歳入総額のわずかに4%未満。残りの大半は、地方交付税を始めとする補助金や交付金に支えられています。

 これを少しでも自主財源に置き換えたいというのは、町政を運営する立場として分からなくはありません。



 しかし、条例の目的は、「竹富町への多くの観光客等の来訪によって発生し、又は増幅する行政需要に対応するため」ですよね。


 オーバーツリズム対策に金がかかるから、その分は観光客も負担してくれ、という趣旨に読めますが、実は、観光客の増加に乗じて新たな財源を確保するのが狙いだったのでしょうか。

 だから、使途の限られた目的税ではなく、自由に使える普通税にするのでしょうか。

 訪問税を払ってくれる観光客はWelcomeだから、年間パスポートも発行するからじゃんじゃん来てね、ということなのでしょうか。


 オーバーツーリズム対策というのは、羊頭狗肉ではないでしょうか。
 
 町民はすべて非課税というのは、使途が観光客のためにかかる費用に限られるからではないでしょうか。
 町が豊かになるための税金ならば、むしろ、町民こそが真っ先に負担すべきではないでしょうか。


 こういった疑問に対して、町はどのように説明するのでしょうか。

 



 なお、竹富町では、今月31日まで訪問税に関するパブリックコメント(意見募集)を行っています。



 NHK沖縄NEWS WEBは、こちら

 竹富町の訪問税に関するパブリックコメント(意見募集)については、こちら


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2024年3月4日月曜日

竹富島のコンドイ浜を右に行ってみると





 竹富港に着いてから海の見えない集落の道を抜けて、コンドイ浜の入り口に到着すると、眼前に飛び込んで来るのはこの光景。

 思わず歓声が上がります。



 この正面から左側が、八重山でも屈指のビーチの一つ、コンドイ浜です。ですが、今回は、敢えて右に進んでみます。

 地図上では北方向になります。コンドイ浜と西桟橋の間のビーチです。



 右(北)方向に行く人はあまりいません。

 コンドイ浜に比べると砂浜の層が薄く、満潮時には海面が陸地の林に迫り、干潮時には逆に岩場がゴロゴロして美しくないからです。

 
 しかし、満潮の時間帯に、波の静かな穏やかな海に多少足を取られながらも進んでいくと、人のいない、木陰に囲まれた静かなビーチが佇んでいます。



 満潮時は、木が生えている場所のギリギリまで波打ち際が迫ります。これは、それだけ海が穏やかだから、木が近くまで迫って来たということでしょうか。



 タコノキの尖った葉っぱが水面に影を落とします。




 ここいら一帯はいい感じの木陰があり、ゆったりできます。泳がなくても、ボーッと海を眺めているだけでもいいでしょう。




 ニーラン石

 神々は、五穀豊穣をもたらすため、遙か彼方にある神の国から竹富島にやってきて、乗ってきた船のとも綱を、このニーラン石に結び付けて上陸したと伝えられています。

 旧暦8月8日、この場所で神を迎える儀式、「ゆーんかい(世迎い)」が行われます。神司(かんつかさ)が、神迎いの歌を歌い、五穀豊穣を祈願します。

 ニーランとは遙か南にある神の国で、他の島でニライカナイと呼ばれるものと同じと考えられています。




 竹富島は、狭いようで穴場もあります。

 お隣のコンドイ浜は、人が多くて賑わっていますが、ホンのちょっと離れただけでこちらはプチプライベートビーチに。
 ただ、干潮時は、岩だらけであまり美しくない光景になってしまいますが。



 穴場といっても、メジャーなビーチのお隣。知っている人もいるようです。

 カメラを持って歩いていたら、木陰でよく見えない場所に水着で寝転がっているおねーさんと鉢合わせ、なんてことも。

 別に怪しい者ではありません。だってしゃーないじゃん!! 笑





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