2015年3月23日月曜日

「沖縄のベストシーズン」っていつなのよ


 「沖縄って、いつ行くのが一番いいの?」と聞かれたとします。
 「それが分かりゃ苦労しませんよ。」というのが、正直な答えなのですが、そんなことを言ったら、
 「冷たいねぇ。何度も行っているんだから大体分かるでしょ。」と言われるのですよ。
 でもね、

 何度も行っているから分かんなくなるんですっ!



   当ブログで度々書いていますが、「何処の島がいい?」とか「一番のオススメは何処?」といったシンプルな質問に明確に回答するのは、ヒジョーに難しいのです。

 いつ沖縄に行くのがいいのか、これも簡単には答えられない質問です。なので、大論文?を書きましたので、読んで判断してください。


 ところで、いつがベストかは、人により目的により違いますが、それを言ってしまうと話が終わるので、ここでは、沖縄に行く人が一般的に求めるもの、すなわち青い空と美しい海が見られ、普通に泳いだり遊んだりできる時期ということにします。

 そうすると、対象期間は、長めにみて4月から11月頃まで、安全を見越してGW頃から10月中旬頃までということになると思います。

 このうち、GW直後から6月下旬頃までは、沖縄は梅雨です。内地と違い、梅雨に晴れることも多いのですが、取り敢えず除外し、人も多く値段も高いGWも除いて、6月下旬から10月中旬の間でいつがベストか考えていくことにします。


 「沖縄ベストシーズン」で検索をかけてみると、個人のブログ、Q&A、旅行会社のサイトなど沢山ヒットします。それらを読んでいくと一番多いのが6月末の梅雨明け直後から、7月の夏休みの始まる前までの時期(7月上旬前後)で、次いで10月のようです。

 理由として挙げられているのは、
 ①天候が安定している
 ②台風が少ない
 ③観光客が少ない
 ④旅行代金が安い
 ということでした。


 まずは、天候ですが、夏の沖縄は、台風や、突発性熱帯低気圧のとき以外は、基本晴れと思って大丈夫です(スコールなどはいつでもあり得ます)。

 ただ、7月上旬前後に関しては、自分の実体験でいうと、平成16年(久米島)・21年(石垣島)・23年(西表島)は、滞在3日間程度の間終始曇りの天気でした。

 原因は、沖縄地方からは既に北上したはずの梅雨前線に向かって南風が吹き、雲を呼ぶためです。これは「かーちばい(夏至南風)」と呼ばれる、夏を呼ぶ南風なのですが、本州南岸に停滞しているはずの梅雨前線が、ちょっと動いて、といっても100㎞・200㎞の単位ですが、奄美地方を覆うまで辺りまで南下すると、沖縄の天気にも影響が出ます。
 まだ、夏の太平洋高気圧が全力で頑張り切れていない時期です。

 したがって、7月上旬だと、3分の1~4分の1の確率で、曇りにブチ当たる感じです。内地でよく聞く「梅雨明け十日」をイメージするとちょっと違うかも知れません。
 なお、雨にまではならないことがほとんどです。


 10月の声を聞くとミーニシ(新北風)と呼ばれる北風が吹き始めます。
 ミーニシが吹くと、天候は、晴れても薄い雲がかかり、最高気温は26度程です。これでも十分夏ですが、風の影響もあって泳ぐにはちょっと辛いですね。
 もちろん、毎日ミーニシが吹くわけではなく、風のない日はまだ真夏です。ミーニシは年末に向かって、徐々に吹く日が増えていきます。

 10月は、太平洋高気圧も既に引退していて、晴れが続くとも限りません。水温はまだまだ高いのですが、泳ぐには根性がいるかな、という時期に差し掛かってきます。

 なお、盛夏の沖縄なんて暑くて嫌だと思う人もいるでしょうが、最高気温は真夏でも33度くらい。島は風は抜けるので、都会のクソ暑さに比べればずっとマシです。

 


 次に、最も気になる台風ですが、気象庁の統計(1951年~2014年)によれば、沖縄に接近する台風の数は、意外と少ないのです。
 
     沖縄全体 宮古島  石垣島
 7月  1.4    0.6    0.7
 8月  2.2      1.1    1.3
 9月  1.7      1.0    1.1
 10月   0.9      0.4    0.4

 これは、中心が観測所に300㎞以内に接近した台風の数の平均で、航空機が欠航になるレベルと考えてください。
 確かに、8月・9月が多いですが、7月・10月も最盛期の4~6割くらいの可能性が残るので、台風でベストか否かを決めるのは難しい・・・つまり、あなたの運次第ということです。



 観光客が少ない時期に行きたいと思うのは、誰でも共通だと思います。多いのは、もちろん夏休み期間や連休中ですが、飛行機のキャパがあるので、お盆やGWでも、道路が渋滞するとか、海が芋洗い状態になることはありません。
 夏休み期間は、当然ですが家族連れは多いです。
 
 沖縄は梅雨明けが早いというイメージが定着してきたのか、この時期に沖縄に行く人も増えており、7月上旬頃は観光客が少ないというわけではありません。
 人が少ないのは、9月・10月の連休以外でしょう。
 

 旅行代金ですが、航空券・宿などがセットになったツアー代金は、ご存知のとおり、日によって細かく設定されており、安い日・高い日の差は2倍とか3倍になります。
 お盆や連休が最高値ですが、時期的には4月・5月は安く、6月辺りから8月まで、右肩上がりで徐々に高くなり、お盆を過ぎた頃から値を下げ始め、9月・10月の平日が底値という感じです。

 航空券は、ツアーほど大きな価格変動はなく、JALの先得・ANAの旅割は、7月20日頃からお盆の頃まではちょっと許せない価格帯なりますが、それ以外の時期は、そんなに大きく変わりません。
 また、3連休の場合、初日の行きの午前便、最終日の帰りの午後便はバカ高い設定なのですが、それ以外は許容範囲だったりするので、最高価格帯をかわせば、何とかなりそうです。

 リゾートホテルでは、オフシーズン、オンシーズン、ハイシーズンと価格が変わってきますが、ビジネスホテルや、個人経営のペンション・民宿では、変動なしか、若干違う程度が一般的です。
 




 まとめです
 沖縄のベストシーズンは、

 価格重視なら9月・10月の連休以外
 人が少なくてのんびりなら10月
 海で気持ちよく泳ぐなら7月~9月前半
 少しでも台風遭遇の確率を低くしたければ10月か7月前半。

 ということで、海遊び重視なら7月上旬前後、値段・のんびり・海遊びのバランスでは連休を除いた9月でしょうか。いずれにしても、それがベスト(best  season)とは言い切れず、比較的良い(comparatively good season)に止まります。

 なお、7月前半は、パイナップル・マンゴーの最盛期。これを要素に入れるならこの時期がベストです。





 いやぁ~ たかがこれだけのことで本当に長文になってしまいました。
 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました

 結論としては、どっちにしても運不運がつきまといます。あまり気にせず、行けるとき、行きやすいときに行けば良いのではないでしょうか。




※ 意外と反響がありましたので、続編を書きました。こちらも併せてご覧ください。

 http://miyakoyaeyama.blogspot.jp/2015/04/blog-post.html

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