2015年7月6日月曜日

石垣空港連絡バス情報2015年版


 新石垣空港開港以来、当ブログでは、空港アクセスが不便だ不便と散々ぱら書いてきましたが、今年6月から、新たな展開が。

 別会社の新規参入です。

 「カリー観光」という観光バス会社による、石垣空港~離島ターミナル間、ノンストップ便の運行が始まりました。

 早速、空港から港まで乗ってみました。
 運賃は、片道540円。従来から運行していた「東運輸」と同じですが、所要時間は30分。時刻表による比較では東運輸バスより7~17分早いことになります。

 空港出口正面の一番いい場所は、タクシーで占領されているので、バスに乗るには出口に向かって左側方面に歩かなければなりませんが、カリー観光バス乗り場は、東運輸バス乗り場のさらにバス1台分先にありました。

 バス停に近づくと、両社の従業員が、客引きかと思うほどしつこく「何処まで行くのか」と聞いてきます。 笑
 これは、もちろん誤乗車防止の意味もあるでしょうが、カリー観光バス便は、離島航路利用者のためのシャトル便という扱いで、市街地に行く人は乗らない、という前提で免許/許可が行われたためと邪推しています。

 でも、市街地に行く場合でも、東運輸バスの終点「バスターミナル」で降りるつもりの人は、「港に行く」と言って、カリー観光バスに乗って港まで行っちゃった方が早いです。


 しかし、車両は東運輸バスと同じタイプ。トランクで荷物を預かってくれるハイデッカータイプではありませんでした。残念。

 空港出発後、運転手がなんと観光ガイドを始めました。
 さすが観光バス会社。

 ぱいぬ島とは、沖縄の方言で~から始まって、白保の集落は何処何処からの移住者が多く~宮良の集落は何処何処からの移住者が多く~請福酒造は元パイナップル工場跡地に作られ~宮良川にはマングローブが~日本最南端のマックが~夏川りみの生家~と最後までほぼ途切れることなく続きます。

 運転手:「左手に見える海は太平洋で、ずっと行くとアメリカです。」
 乗 客 :「・・・」


 帰り(港→空港)も同じ話を聞かされるのかと思うと、ちょっと驚異でしたが、さすがにそれはありませんでした。
 しかし、宮良橋通過の際、マングローブ林が見易いよう、速度を落として運転したのには、観光バス会社のプライドを感じましたな。 笑
 

 カリー観光バスのノンストップ便は、細かいメリットがいくつかあります。

 順調走行した場合、予定時刻より早く着くことがあります。途中停車するバスは、バス停を時刻表より早く通過してしまうわけにはいかないため、道が空いていても途中で時間調整しますが、ノンストップだと、早く着いて文句を言う人はいませんから、どんどん走ります。実際、自分が乗った便は、港行きが29分・空港行きが28分と、予定の30分より若干早着しました。

 平得交差点からバイパスを通るので、中心市街地を通る東運輸バスより、信号待ちが少なくより確実です。
 途中乗車がないので、発車後空いている席があれば荷物を置いたりできます。
 料金先払いなので、降車はスムーズです。扉も2箇所が開放されます。
 
 料金・乗り心地(ガイドをどう評価するかを別として)は同じで、所要時間は短いので、このカリー観光バスのノンストップ便は使えます。

 ただし、本数が少なすぎる。
 1時間に1~2本の運行なので、乗りたい時に乗れるとは限らない。東運輸バスは、実質15分置きの運行ですから、この点では勝負にはなりません。
 また、東運輸バスは、便利なフリーパスが使えます。


 新聞報道によれば、東運輸バスも対抗して、ノンストップ便の運行を検討しているとのことです。
 何故、最初からやってくれないのだ、という気もしますが、今後、競争による利便性の向上に期待したいと思います。
 この会社は、空港発便では、始発なのに整理券を取らせる、ターミナル発便では、窓口で乗車券を買わせ、運転手がはさみを入れる、といった、不思議な儀式がありますが、乗客目線で使い易さを検討していただきたいと思います。

 路線バスとしてのポテンシャルは、ハードもソフトも東運輸バスの方がずっと上なので、本気を出せば、きっと使い易い公共交通システムができるでしょう。


 一方、カリー観光バスには、
 運行本数を増やして欲しい。1時間2本の定時運行になれば便利です。
 座席の一部を撤去して荷物置き場にして欲しい。そうすれば、実質の乗車人数も増えるし、安全走行にも繋がると思います。
 小銭の要らない千円で、往復券を発行して欲しい。囲い込みなるので、会社としてもメリットがあると思います。


 頑張れカリー観光!
 負けるな東運輸!

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