2017年3月12日日曜日

下地島空港のその後のその後

 

 朗報と言ってもいいと思います。

 当ブログでも度々書いて来た下地島空港ですが、ようやくその利活用策が決定したようです。


 下地島空港は、かつては訓練飛行場として、ジェット機の離発着が頻繁に行われていました。
 空港の北端(17END )は、それは美しい海を背景に、離発着するジェット機が目の前で見られるという、日本でオンリーワンの観光スポットでした。

 しかし、日航が、そして全日空がここから撤退し、ここ3年ほど寂しい状況が続いていました。


(これまでの状況については、昨年4月のこちらの記事をご覧ください。)

    


 宮古毎日新聞で報じられたところによると、

 「国際線等旅客施設整備・運営及びプライベート機受入事業」(三菱地所)
 「下地島空港を活用した革新的航空パイロット養成事業」(FSO=北谷町の企業)

 の2事業について、空港管理者である沖縄県が、事業主体と合意書を交わしたとのことです。


 事業計画によれば、三菱地所は、旅客ターミナルを整備し、LCCなど、国内線・国際線の定期旅客機や、プライベートジェットを誘致します。

 今年6月から工事と開業準備に入り、来年10月の開業予定。
 年間航空旅客数の目標は、開業初年度は約5万人で、その後、小型旅客機を毎日往復6便程度を就航させ、2025年の利用客数の目標を57万人に設定しているとのこと。

 50万人超!?
 だ、大丈夫ですか?取らぬ狸のなんとか算用にならないですか?


 一方、FSOも、来年4月の開業で、飛行訓練を行い、操縦士免許取得者を養成するようです。



 朗報だと思ったのは、何より飛行場として存続することになったからです。
 ドローンの訓練場やリゾートホテルと一体化したプライベートジェット機専用飛行場では、まるで「あちらのせかい」の話。


 空港であれば、従来同様、17ENDで飛行機をお出迎えできるし、国内線が就航すれば、乗って行くことも可能です。
 あの美しいコーラルブルーの海を、窓から見ながら着陸するのだと思うと、想像するだけでテンションが上がります。
 

 また、事業主体が、三菱地所という一流企業であることもラッキーです。
 この手の開発系プロジェクトは、道半ばで事業主体が倒産したり、情勢が変わったなどとして撤退することが割と多いのですが、天下のスリーダイヤならば、きっとやり遂げてくれるでしょう。



 不安もあります。

 現状、宮古空港にもまだ余裕がありそうな中で、本当に下地島空港に新路線を誘致出来るのか、また、LCCを誘致するからには、宮古空港より安い空港使用料を設定しなければならないはずで、それで採算が取れるのか。

 八重山諸島と比べ、海は美しが海しかない宮古諸島。
 人が集まるのは、夏の間のせいぜい半年程度で、台風や、去年のような天候不順のリスクもあります。

 だからといって、観光客を誘致するために、ハコ物を造るという発想は、勘弁していただきたいもので。
 


 夢のような話ですが、何時の日か、三菱MRJが、羽田から下地島空港に飛んでくること、そして、それを17ENDでカメラを持って待ち構える日が来ることを、切に願っています。


 (下地島空港のこれまでの経緯については、こちら。)

 
 

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