2017年10月19日木曜日

【提案】宮古空港は客の立場で案内を改善すべきだ


 「うそ・大げさ・まぎらわしい」というTVコマーシャルを覚えていますか。

 元日本ハム監督の故大沢啓二さんが「JAROがあるじゃろ」というセリフで落とす、JARO(公益社団法人日本広告審査機構)のコマーシャルです。


 広告ではありませんが、これはどうでしょうか。

 保安検査場に行ってみてこうだったら。

 JAROのコマーシャルでいう、「うそ・大げさ」ではないですか。



 こちらはどうでしょう。

 普通に読めば、保安検査場通過の締め切り時刻は、30分前ですよね。しかし、

 ご利用のお客様には、出発時刻の15分前までに保安検査場をご通過いただき、10分前までに搭乗口にお越しいただきますようお願い致しております。(ANA SKY WEB ご意見・ご要望デスク)

※ (追記)2019年10月から20分前に変更されています。


 30分前に保安検査場を通過というのは、混雑しているときは、それくらいを目処に早めに並んでほしいという要望であって、締め切り時刻とは関係ありません。

 これは、確実に「うそ、紛らわしい」でしょう。


 いずれも、宮古空港に掲出されていたものです。今年の9月、10月に見かけました。

 大げさで紛らわしい広告は、業界で自主規制しているのに、大げさで紛らわしい空港の表示は、規制されないのでしょうか。
 


 「航空会社なんて、何処の空港でも大げさに早く早くと煽るだけだから、気にしなければいいじゃん。」と言われるかも知れません。

 いや、その通りなのです。

 しかし、一部の旅慣れない人、飛行機なんか滅多に乗らない人、性格的に心配性の人は、表示を見て、「多分大丈夫だと思うけど、ハラハラするのは嫌だから。」と、とんでもなく早い時間に保安検査を済ませ、長時間待合室で待機するのです。

 それなのに、宮古空港の待合室は手狭で、午後の時間帯などは、椅子に座れず立っている人もいるほど、トイレも、特に女子トイレは長蛇の列。

 一方で、間際に悠々とやって来る人も同じ便に搭乗できるとすれば、不公平だと思いませんか。


 空港で見ていると、よほど慣れているのか、凄い人がいます。20分くらい前に空港に到着して、慌てて保安検査場に並ぶのかと思ったら、余裕で手荷物預けカウンターに向かうのです。
 出発時刻が迫ると、優先的に扱ってくれることを知っているからでしょう。

 
 そんな人に向かって、保安検査場30分前通過などと言っても無意味ですから、結局、早めに空港に着いてゆっくりしようと思った人だけが、早く保安検査場に行けと急かされるのは、何とも割り切れません。




 10月13日の午前、10:20分頃のことですが、宮古空港2階の保安検査場の前で、職員がハンドマイク片手に、10:50分発石垣行き、11:10分発那覇行きに乗る人に、速やかに保安検査場に向かうよう、呼びかけをしていました。
 「このあと、保安検査場が混雑することが予想され、20分ほどかかる場合があります。」

 しかし、この20分が本当ならば、少なくともこの時間帯は、40~50分待ちというのは過大表示だし、30分前に保安検査場通過なら、石垣行きの人は既にアウトということですよね。
 つまり、書いてあることと、言っていることが違っているわけです。

 なお、20分待ちということは、100人くらいが保安検査場に並ぶという状況でしょうが、宮古空港で、だいたい昼頃かそれより早い便に乗る自分は、まだ一度も遭遇したことがありません。




 保安検査場を15分前までに通過というのは、正確に言うと、保安検査場に置かれたリーダーに、搭乗券やICカードをタッチする締め切り時刻が、出発の15分前に設定されているということです。

 この時刻を経過したら、予約をしていても、空席待ちの人に回されるなど、搭乗が保証されないという意味です。

 当該便の出発遅れが確定している場合は、この時刻は変更され、また、公表されていませんが、保安検査場や手荷物受付カウンターが混雑しているときも、多少融通を利かせているようです。

 いずれにせよ、他空港のLCCは知りませんが、宮古空港を発着するFSC(フルサービスキャリア)の航空会社では、保安検査場を30分前までに通過しなければならない必要性は、ありません。


 ただ、保安検査場の処理能力に限界があるので、出発間際に大勢並ばれると、客を積み残したまま出発するか、出発を遅らせなければなりません。

 航空会社としては、それを避けるために、早く保安検査を済ませてほしい、そのために「便出発の30分前に保安検査場を通過するくらいの気持ちで早めに並んでほしい」ということなのです。

 これは、公共交通機関である航空会社の立場として十分理解できます。

 だったら、そう言えばいいのです。

 出発の15分前までに保安検査場を通過しなければ、搭乗を保証しません。
 保安検査には一定の時間がかかるので、並んでいる人が多ければ、自分の順番が来るまでに時間がかかります。状況に応じ、早めの行動をお願いします。
 航空会社では、保安検査場30分前通過を目処に並ぶことをお勧めしています。

 これで、何か問題があるでしょうか。




 保安検査にどれくらい時間がかかるものなのか、宮古空港、そして石垣空港や那覇空港で、実際に観察してみました。
 正確な計測ではないですが、50人ほど見ていた中では、早い人で8秒、遅い人で36秒くらいでした。

 この前提で行くと、1分当たり2人~6人くらいが通過人数となるので、検査場が2箇所ある宮古空港の場合、締め切りの10分前に保安検査場に行ったとして、並んでいる人が40人以下なら楽勝、100人以上だと、よほど運がよくなければ間に合わないという感じになります。


 40~50分待ちなどと気楽に言いますが、これは宮古空港を出発した飛行機が那覇空港に到着するのとほぼ同じ時間です。
 飛行時間と同じくらい、保安検査場に並ばせるようなことが本当にあるならば、それは空港として早急に対策を講じなければならない大問題で、胸を張って言える話ではないはずです。

 それにも拘わらず、常時40~50分待ちの看板を掲出していたら、「狼が来た」と同じで、誰も信用しなくなります。そうなると、さらに大げさで刺激的なブラフが必要になります。

 そういったことと関係があるのかないのか、3年前の8月、那覇空港にこんな看板がありました。

 しかし、これはあまりにも無神経です。
 もし、本当に2時間前に空港に来なければ予約便に乗れないとしたら、それは航空券の販売時に明記しなければならない重要事項です。

 ビジネスマンの利用が多く、新幹線との競争が激しい、福岡空港や大阪伊丹空港でも、こんな看板を出すのでしょうか。

 
 

 宮古空港の案内の件に関し、全日空のwebsite経由で意見を述べたところ、「ANA SKY WEB ご意見・ご要望デスク」から回答をもらいました。

 大変丁寧ではありましたが、紋切り型の中身のない回答で、ガッカリしました。

 具体的に状況を説明し、改善を提案したつもりでしたが、クレーマーと思われたたのかも知れません。

 ちなみに、自分はクレーマーではありません。そんなに早く保安検査場に並んでいませんから。笑

 
 頂戴致しましたお声につきましては、宮古空港の責任者へ申し伝え、旅に不慣れなお客様をはじめ、お客様皆様に安心してご利用いただけますよう、状況に応じた適宜適切なご案内を心掛け、きめ細やかな配慮をもって対応致すべく、係員の指導を徹底して参る所存でございます。(ANA SKY WEB ご意見・ご要望デスク)
 
 しかしながら、少なくとも10月14日時点では、9月6日に見た状況と変わっていませんでした。




 この問題は、空港関係者だけではなく、宮古島で観光に携わっている業界の方も、真剣に考えていただいた方がいいと思います。

 「終わりよければすべてよし」といいますが、逆もまた真なりです。

 せっかく、宮古島でいい思い出が出来ても、最後に空港でそれが台無しになっているかも知れないのです。
 「景色はよかったけど、空港で待たされてエライ目に遭った」などいうことになれば、宮古島自体の印象を悪くします。



 最後に、当ブログとして提案します。

 航空機の定時出発は重要です。保安検査も重要です。それだからこそ、その場しのぎの対応ではなく、効果的で、かつ、合理的な誘導・案内をするべきです。

 他の空港でも同じようなことをやっているのかも知れませんが、だからといって宮古空港でもやっていい理由にはなりません。


【提案】

飛行機に乗り慣れない人の立場に立った案内を

 客を子供扱いせず、ブラフではなく、きちんとした説明と協力依頼をしてください。
 
 客の立場に立って、特に、旅慣れない人、飛行機に滅多に乗らない人の立場に立って、適宜適切な情報を伝え、定時出発に必要・十分な搭乗案内をしてください。

 何時までに保安検査場を通過できなければどうなるか、事実を正確に伝え、航空会社の案内に従って早めに保安検査を済ませるか、自己責任で行動するかを選択するよう促してください。

 最悪何十分待ちになるかも知れないという仮定の話ではなく、今、保安検査場に何人並んでいるのか、何時台に何便が出発し、何人が保安検査を必要とするのか、客観的事実を伝えてください。
 


保安検査をスムーズに行う

 検査場増設と検査職員の増員が望ましいと思いますが、取り敢えず現状で出来ることを工夫すべきです。

 観察していると、保安検査に時間がかかるのは、検査員に言われてから、バッグからケータイやペットボトルなどを取り出している人や、ポケットの中身やベルトのバッグルがセキュリティゲートで引っかかって、再度くぐり直しをさせられている人です。

 だとしたら、並んでいる段階で、そういったことをチェックする人がいれば、検査場をスムーズに通過できて、検査時間の短縮に繋がるのではないでしょうか。



早く待合室に行きたくなる状況を作る

 検査場を通過すると、搭乗待合室に着きます。早く待合室に行きたくなるインセンティブを工夫ことによって、結果として、保安検査場に客が早く並ぶ効果が期待できます。

 ところが、宮古空港の待合室は手狭で、午後の時間帯などは、椅子に座れず立っている人もいます。これでは、なるべく外に居たいと考えるのは無理からぬことで、逆のインセンティブが働いてしまっているのが現状です。

 空港管理者のマターだと思いますが、保安検査場へ早く向かえと急かすより、客が早く待合室に行きたくなる状況を作る方が、航空会社にとっても、客にとっても、Happyだと思います。
 


 例えば、混んでいて座れないといっても、よく見ると座席数が足りないのではなく、荷物を置いているため、椅子がふさがっていることが多いのです。
 だから、「荷物は膝の上に置いてください」、「荷物で席取りをしないでください」と呼びかけ、立っている人を「こちらにどうぞ」と案内するサービスはどうですか。

 「宮古空港の待合室は、混んでいても係員が仕切って座らせてくれるから安心。」という情報がSNSで広がれば、それだけでも保安検査を早く済ませるモチベーションになるはずです。

 また、床や座席の隙間に、食べ物の袋や包装紙など落ちてることが多く、座席が濡れていることもあります。飲み物をこぼしたというより、冷えたペットボトルを置いたからでしょう。

 座席誘導をかねて、ゴミ拾い程度の清掃をする、トイレも、洗面台だけでも小忠実に拭くなどすれば、待合室の好感度が上がると思います。

 「待合室コンシェルジュ」が一人いれば十分こなせます。それも、混雑時間帯の数時間だけでいいと思います。


 売店の冷たい飲料の入った大きな冷蔵庫には、お茶、さんぴん茶、ミネラルウォーター、牛乳くらいしかなく、お茶類は500㎜ボトルだけでした。
 これをコンビニ並の品揃えにしたら、「欲しい物は待合室内で買える」と感じる人が増えると思います。

 高性能のドリップマシンで、淹れ立ての美味しいコーヒーを販売するとか、プラコップではない、ジョッキ生ビールや、暑いからちょっとだけ飲みたい人向けに、グラス生ビールを販売すれば、「待合室でゆっくりしよう」と思う人が増えるかも知れません。

 さらに進んで、イートインコーナーを充実させ、観光客が並ぶような店とタイアップした「○○食堂の沖縄そば」を販売するとか、マンゴー農家と提携して、「××農園の生マンゴージュース」を販売するとかすれば、宮古空港の待合室は「それ自体行きたくなる場所」に変身できるかも知れません。


 待合室を改修し、広く、ゴージャスに出来ればベストですが、現状のままでも、工夫次第で、魅力アップの余地はいくらでもあると思います。


 



 こんなブログを書いているくらいですから、自分は沖縄好きです。もちろん宮古島も大好きです。だからこそ、言いたくなるのです。

 駅のない宮古島では、空港は島の顔です。
 航空会社には、威風堂々としていて欲しい、うそでも、大げさでも、紛らわしくもないと胸を張って言える対応をして欲しいと思います。


 観光客でも、宮古島に何度も来るような人は、きっとまた来てくれます。自分で情報も収集します。
 フォローすべきなのは、宮古島が初めてだとか、滅多に旅行などしない人です。そういう人達が再び宮古島に足を運んでくれるためには、空港のホスピタリティも重要です。 

 観光業界の方からも、空港管理者の沖縄県や、航空会社に働きかけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



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